それは聖杯戦争でのif
 
「くそ!まさか聖杯がこんな事になっていたなんて、、、」
「どうしましたか、切嗣?」
「舞弥、セイバーをつれてきてくれ。ただしアイリには気付かれるな」
「わかりました。」
 
「何ですか、切嗣?」
「二人ともよく聞てくれ。特にセイバー、君にはつらいかもしれない。」
「切嗣貴方がその様に言うのならば、どのような内容だろうと私は受けとめよう。」
「私は常に貴方と共にある。」
「ありがとう二人とも、実は聖杯が、、、、、、」
 
「なっ!?そんな聖杯がっ!?」
「残念だが事実だ、君はどうする?僕は『正義の味方』としてあれを止めなければならない」
「私も行きます。一人の騎士として、あのような物を野放しには出来ない」
「すまないセイバー。君の願いを叶えることは出来なくて。」
「気にしないでください。私は貴方を誤解していたようだ。」
「ありがとう、そして本当にすまない。そして舞弥、君にはアイリをアインツベルンに無事に送り届けてくれ」
「よろしいのですか?裏切ったと思われるかもしれませんが?」
「かまわない、それでアイリが助かるのなら」
 
「失礼」
ドスッ
「ウッ、なっ何を...」
「申し訳ないこれも切嗣と貴方のためなのです」
 
「さぁ、決着をつけるぞ、言峰綺礼、アーチャー!行くぞセイバー、舞弥」
「ええ、決着をつけますよ、切嗣」
「参りましょう」
そして聖杯は破壊された。同時に一人の少年の生涯が始まる

            
      
           
幸せのために
 
(俺は誰だ?ここはどこだ?俺は何をしていた?)
がれきが散乱する風景の中を一人の赤毛の少年が歩く
(どうして......こんな事に.......)
そんなことを考えながら少年はさまよい歩くそして
「ポチャン」
そんな池に小石を投げ入れたかのような音が少年の体に響いた。
(何だろう今の....音.....あ.....れ.....か、ら、だ)
ドサッ。
こうしてその赤毛の少年は何も分からぬまま死への旅路を歩き始め、同時に運命の歯車を本来とは別の形に変えていった。
 
「はぁ、はぁ」
衛宮切り嗣ぐは仕方がないとはいえ自分のせいで起こった惨劇に嫌になりながら、街『だった』場所を歩いていた。
(はは、結局僕は『正義の味方』にになれなかったか)
そんなことを考え切嗣は街を歩く。
(ん?あれは、まさかっ!)
切嗣の視線の先には一人の赤毛の少年が倒れていた。
(くそ、これでは助からない。セイバー君の力を借りよう)
そうして切嗣は懐から黄金の鞘を出し、こう言った。
「全て遠き理想郷(アヴァロン)」
 
(何だ?誰が入ってきた?)
そこにいたのは人間のかたちをしてはいるが、誰もが人間とは言えない何かだった。男であり女であり、男でも女でもないそんな姿していた。
(子供?ほう、面白い。観てみるか)
そう言って彼、一部の人間からは『神』と呼ばれる存在、は自分の中に、一部の人間からは『根源』、『』と呼ばれる場所、に入ってきた一人の少年を見つけた。
(ほう、起源覚醒者か、何「欲」「死」?このまま死なすのはおしいな)
そう考えそれは聞いた。
「おい、おまえ」

(あれここはどこだ?さっきの場所と違う、俺はどうなった?)
赤毛の少年がいた場所は宇宙より暗い真の暗闇だった。
(えっと、俺は気がついたら街を歩いてて、そして)
その瞬間少年は自分がどういった状態なのか理解した。
(俺、死んだ?自分がなんだか分からないまま死んだ、、、)
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、少年は狂いそして笑い出した。だが次の瞬間少年の笑い声が止まった。
「おい、おまえ」

「へっ!?」
少年が振り向くとそこには、男であり女であり、男でも女でもないそんな姿をした誰かがいた。
「生きたいか?」
それがそう問いかける。
「生きたいか?」
それがもう一度問いかける。
「生きたい」
少年は答えた。
「それが死ぬような地獄でもか?」
それがそう聞く。
「俺はもう死んでるんだろ?だったら大丈夫だろ。それに俺は自分がなんなのか分からないまま死にたくない。」
少年はそう答えた。
「生きたいか?」
少年は答えた。
「生きたい」
そうはっきり言った、その瞬間、頭が割れ頭蓋骨が露出するような痛みに少年は見舞われた。
少年は何も言わない。何も考えない。いや、何も言えない、何も考えられなかった。
そのとき少年の頭には何万、何十億、何兆という人間の事柄が過ぎ去っていた、しかも刹那という間にだ。
そんなとき考え事をしてる余裕などいくら死んだとはいえ有りはしない。
しかも歳は七歳、先ほど記憶を失い、赤子同然の少年だ。
しかし少年は死んでいるのだ、痛みもなければ、苦しみもない。
そして少年はその地獄のような現象に耐えた。がしかし、次に本当の地獄が待っていた。
数え切れない人間を見せられ、何とか一息ついた少年は周りから声が聞こえてくることに気がつきそしてそれを理解したとき自分は先ほどの物が天国であることを理解した。
(なんだこれは)
そこでは何人もの人間が、食い、犯し、殺す、しかもそれを同時に行っていた。
少年にとって幸いなのが理解できたのが食うこと、殺すことまでだったことだ。しかし地獄の体現はここからだった。
その内の一人がいきなり少年の体をつかみそして食い始めたのだ。しかし少年は死んでいるため、痛みはない。
しかし自分が食われているのに平静としていられる者などいない。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
 
「おい、起きろ」
気がつくと自分は何故自分は生きているのかという疑問にさいなまれ、同時に自分がどうなったのか理解した。
「あれ俺、、、、」
「そうだおまえはもう『人間』じゃない。いくら俺でもそれしか方法が無くてな。」
「大丈夫です。それで俺は生き返ったのに何でまだここにいるの?」
「それはねわたしから、あなたに送る物があるから」
そう言って目の前の何かは女のような口調でいきなり人間なら胸の、ちょうど心臓に当たる部分に手を入れ、そして何かを引き抜いた。
それは黒い剣だった。まるで闇のような深さを持つ黒であり、柄の部分には表裏にそれぞれ目があり、どちらの目の色も言葉では言えない色をしていた。
「これを貴方にあげる。おまえは鞘だ、しかし鞘は剣があって初めて意味があるだからおまえにやる」
「でも俺剣なんて.....」
「安心しろそいつはおまえが望んだもの、切りたいものだけを切ることが出来るし、大きさもナイフのように小さくできる。
逆に言えばバカでかくして、何も切りたくないと望めば最強の盾になる。そしておまえの好きなように使え、なぜなら貴方の起源は「欲」と「死」なのだから。」
「起源?」
「今は分からないかもしれないけどそのうち分かるは」
「そうですかわかりました。ありがとうございます」
「そろそろ時間のようね。楽しい生涯を送ってね」
「あの、最後に聞きたいんですが」
「なに?」
「貴方は何ですか?」
「はっ、俺が『誰だ』じゃなく『何』と聞くところが良いな。俺/私はな『神』だ/よ」
「そうですか、ありがとうございました『神様』さん」
そう言って少年は消えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
後書き
どうもNSZ THRです。
誰が主人公になるかは分かっているでしょう。
この作品は七歴史の設定をお借りして書いています。そして切嗣が原作より早く聖杯について気付いたのでアイリを家に帰した、と言う設定ですただし赤毛の少年も原作どうりではありません。
完全に別のキャラだと考えてください
それと作者は「月姫」「Fate」どちらもゲームはしておらず、アニメしか観てません。(「空の境界」はちゃんと読みました)
ですのでキャラの一人称や、しゃべり方、他人を呼ぶときの呼称が間違ってるかもしれませんがそこは我慢してください。
それとこれは七歴史でなはいので2位の人は出てきません。理由は上のとうりにそれでは拙い文ですがよろしくお願いします。







管理人より
     初めまして。
     投稿ありがとうございます。
     一応士郎なんですよね?主人公は。
     間違っていたとしたらごめんなさいですが。
     『七歴史』の設定から派生したこの物語がどう推移するのか楽しみにさせてもらいます。
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